イライラを感じたり、強いストレスにさらされた際、蕁麻疹や皮膚のかゆみ、
ニキビなどの皮膚トラブルが生じることがあるものです。
ストレスが皮膚の疾患を引き起こす要因の一つは、神経ペプチドの一つである、
サブスタンスPにあると考えられています。
サブスタンスPは内分泌機能や摂食のコントロールなどに関わる神経伝達物質です。
減少すると嚥下反射などのコントロールに悪影響が生じてしまう、重要な物質の一つだとされています。
しかしストレスにより活性化すると、今度は肥満細胞に刺激を与えてしまい、
アレルギーを引き起こす要因になるともいわれています。
皮膚の痒みやアレルギー、ニキビなどのトラブルは外的要因によって
引き起こされることもあるため、必ずしもストレスが原因とはいえません。
慢性的に症状が続いている、外的要因がなくても頻繁に皮膚トラブルが起きる、といった場合は、
ストレスの影響を考えてみる必要があるでしょう。
過度なストレスはその他にも、免疫をコントロールする細胞を抑制してしまう、
ホルモンバランスを乱すといった問題を起こします。
イライラを溜め込むことにより、体内には様々な悪影響が生じてしまうのです。
肥満細胞はマスト細胞とも呼ばれており、皮膚や腸など身体のあちこちに存在しています。
この細胞が、神経ペプチドによって刺激を受けると、アレルギー反応の原因となる
ヒスタミンなどの化学伝達物質を、放出するといわれています。
通常であれば、細胞内に蓄えられた状態であるヒスタミンが、外部に放出されることにより、アレルギー症状が引き起こされるのです。
ニキビは皮脂が詰まることによって生じる皮膚疾患ですが、その炎症にはヒスタミンが関わっています。
ヒスタミンの放出により、アレルギーが引き起こされれば、赤みや腫れといった症状が悪化してしまうでしょう。
肌に生じる様々な症状には、イライラやストレス、そしてアレルギーが深く関わっているといえます。
ストレスを溜め込まないようにすること、イライラを感じたら適度に発散するように
心がけることが、お肌の健康につながるといえるでしょう。
蕁麻疹などの皮膚トラブルが生じた際には、疲労がたまっていることも考えられますので、
なるべく休息をとることも大切だといえます。ホルモンバランスの乱れが生じないよう、
栄養バランスに気を配り、生活サイクルを整えておくことも重要です。